銀行の話

昨日の続きです。

銀行は預かったお金に対して、何十倍もの金額を貸せるというシステムがあって(信用創造といいます)これでお金をつくっています。

預金というのは定期預金とか貯金だけじゃなくて、僕たちの引き落とし用の口座に入っている数万円のお金とか、給料の振込用に入っている数十万円の口座とか、会社がもっている口座も含みます。
これら全ての預かっているお金、これに対して数倍~100倍くらいの額を貸していいんです。

え?でも100円しか持ってないのにどうやってそれを1,000円とか10,000円とかで貸せるの?て思いますよね。
いや、本当にそうなんですよ。変な話ですよ。

例えばこんな具合です。
住宅ローンを5000万円で組んだとしましょう。でも、その5000万円を現ナマで一度でも見ますか?手にしましたか?
銀行から不動産屋に振り込まれて通帳に数字が刻印されて終わりですよね。

企業もそうです。全て支払いは振り込みで、現金で払ったことも受け取ったことも一度もありません。給料もそう。
つまりデータ上だけの架空のマネーのようなものです。

1万円の預金を1万人から預かって1億円の原資を作り、それを元に10億や100億円を貸して利息をもらう。
怖くないですか?僕たちが預けている預金には0.0001%とかの利子しか払わないのに、その数十倍を貸して3%とか4%とか利息を取るんですよ。元本の数倍の利益を得られるんですね~。
100億円貸せるから100億円を持っている訳ではないんですね~。
だから原資の1億円を急に「おろしま~す」て言われたら潰れます。
でも潰れるリスクもあるので、あまりレバレッジを掛け過ぎないように銀行側もうまくコントロールしています。
これ、合法でどの国のどの銀行もやっています。

楽天やソニーやイオンがなぜ銀行を作ったのか?少し見えてきましたよね。
破格のポイント還元やキャッシュバックをするのは、引き落とし口座にお金を入れてもらい、それを原資に多額のお金を刷るためです。
そうすれば今まで銀行に頭を下げて高い金利を払って借りていた企業が、自分で銀行を持てばグループ会社にいくらでもタダ同然でお金を刷れる。

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